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古本屋日誌
2021-04-01 20:06:00
幻冬社新書から中村仁一の「やはり死ぬのは、がんでよかった」が出た。
中村は医者で老人ホームの付属医療施設に勤め、末期がんの患者に治療を施さないでいたら痛みもなく看取ることができたたくさんの経験から様々な著作をものしている。
つまり彼の主張は手遅れのガンに手術や抗がん剤を施すのはよろしくないということだ。
その中村が齢80を超えて、去年息切れがするのでレントゲンを撮ったら末期の肺がんだとわかった。
彼はこれまでの主張どおり一切治療を受けず、穏やかな死を目指すことにしたとのことで、この本はその中間報告だ。
なんでも今のところ息切れはあるものの痛みはないそうだ。
また食欲もあるのだが食べすぎるともたれるので量はセーブしているとも書いている。
その中村のバックボーンとなる考えだが仏教の「生老病死は苦」という思想だそうで、中村によると「苦」というのは「苦しみ」などという意味ではないのだそうだ。
それは「ままならない」という意味だそうで、確かにそう考えたらガンは老化であって治療してそれに抗うという考えは出てこない。
ただすべてのガンを老化で「ままならない」として放置してよいのかはよくわからないな。そのへんは中村はどう思っているのだろうか。
それにしても有言実行であり、インテリとしての矜恃か、まことに清々しいことは間違いない。
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