Welcome

古本屋日誌

2019-02-03 10:40:00

今日は節分で曇り空で朝方は冷えましたが風はなく穏やかな冬日です。

昨今もてはやされている恵方巻きは小さい頃は全然知りませんでした。大阪市住吉区の生まれですが、祖父は讃岐丸亀出身だということもあったのでしょうが、節分の日は座敷をたてて照明を消して暗闇にしていかきに入れた豆やらおかきやらチョコレートやら駄菓子やらをばらまいて子どもにひらわす行事がありました。それが二十歳くらいに河内の枚方に来てみると節分には巻き寿司の丸かぶりの習慣が根付いていてちゃんと恵方を向いてしかも食べきるまでは話をしてはいけないと言われました。

北浜の料亭「花外楼」の徳光孝がそこに集ったお客の裏話をまとめた「花のそと」を入手しました。ぜひお読みください。大阪会議で有名な料亭ですが西南戦争のさいのエピソードが書いてあって、この料亭ご戦争指揮の前線基地のようになり「木戸さんは始終陰鬱なお姿でしたが、大久保さんは打って変わって嬉々として指示を出しておられました」という。鹿島茂は西南戦争は戦争ではなく「革命」だとして西郷の胸の中には自分が立ったら不平不満を抱く全国の士族や大衆が陸続と決起して、薩摩を包囲する新政府軍をその外側から打ち崩すだろうというよみがあったんだという。

それはさておき伊藤博文の話も面白く、いつも車夫を外にまたして長居をするので、見かねたおかみが何とか車夫たちに報いてやろうと知恵をめぐらして伊藤にあることを頼みます、もちろん鷹揚な伊藤は二つ返事で承知するんですが、さてその頼みというのは………。


2019-02-02 11:22:00

今朝は抜けるような青空が広がっていて気温もぐんぐん上がり爽快な、冬らしくない1日です。

堀江貴文がこれからなくなる職業の話を書いていて、例えば新聞配達を挙げていた。今でも要らないのではないかとして、すでに紙の紙面よりも充実したネットで紙面があってコピーもできるわけだから、朝に夕にバイクや自転車を使い、雨の日も風の日も雪でこけそうになるような日であっても戸別配達されているのは人の使い方として無駄ではないかという。紙で読みたいとかインクの香りがいいとか、朝刊を決まった時間に読むのが習慣になっているなどという利点はわがままなのかもしれない。天牛堺書店は4日に一度古本のケースを総替えして販売することを長年続けてきた。社員でもそういう売り方は珍しいのではないかと全国の古本屋を調べたことがあるそうで、「うちのような総替えをして販売する店はみつからなんだわ」と言っていた。

本は重たいし、いろんな形があって揃えるのがまた手間だし、おまけにカバーも傷がつきやすい、更に帯の付いているものも単行本はあり、これが破損したり、あらぬ向きについてしまったりと面倒が増える。さらに販売開始時刻になると客が集まってきて我先に本を見ようとするものだから、作業の邪魔になるのだが客ということもあって叱りつけることもしづらい。

たいていというか天牛堺書店を除く全国のあらゆる古本屋は売れて棚が空いた所にだけ新しい本を補充して終わりです。当たり前ですよね。それを究極の客向けサービスとして総替えをする。これは大阪に伝統的に受け継がれている価値観の表れではないのかな。

仕事はお金をもらうわけだからその過程が大切で、楽をして稼いではいけない、額に汗して頑張るのが仕事で、だからお金は大切なものだという価値観ですね。宇野浩二の「大阪」とか織田作之助のエッセーなんかに縷々語ってあるところです。要するに仕事は修行みたいなものだから、その結果としての金銭も価値を置くということですね。

昨日天神橋筋2丁目の「更科」で昼過ぎから板わさやら、出汁巻、やらトンカツやらをあてに清酒をいただき、締めにカレーそばを食べた。大きな鉢に肉もたっぷりで、そばの味もルーに負けないしっかりしたものでなかなかの逸品だった。話によると阪急電車三宮駅の西口の二階には「カレーそば発祥の店」と称するうどん屋があるそうで、あたりが閑散とする中で一人気を吐いているとのことなのでぜひとも訪ねていきたいものだ。

この「更科」のすぐ北側には近江コーヒの「伊吹」やお茶の専門喫茶もある。ここは煎茶や抹茶、玄米茶、黒豆茶など様々な日本茶の加えてスイーツの類も魅力的だが中でも驚くのがお茶碗が店頭にたくさん並べてあり、客が好みの腕を指定できるサービスがあることだ。私は面倒なので「あんたにお任せしまっさ、よろしゅうに」てな感じなんだが、そうすると客の服装を見て合う茶碗をチョイスして出してくれる。昨日は緑のセーター姿だったが窯変天目を思わせる青く輝く茶碗だった。


2019-02-01 00:06:00

しかし天牛堺書店は破産を選択したのだが、民事再生は十分可能だったのではないのかなあ。

だって去年の段階で売り上げが18億からあって、負債は16億程度なんでしょ、古本の営業所は10カ所あったわけだから均したら一カ所で年間2億くらいいってるわけだから立派なもんだ。銀行に頼んで再建計画を出せば合理性があると思うんだけどなあ。

天牛堺書店はその店舗はどこもかしこも駅近、駅ナカ、高島屋の中、オープンしたばかりのイオンの中というような交通至便、つまりどの業種にとっても垂涎の立地だったわけだ。銀行にとっては天牛堺書店なんかではなく、飲食店やブランドショップにして金を貸した方が儲かるとの判断をしたのではないのか。
まあ銀行は所詮金貸でしかないわけだからそれが金儲けにとって合理的な判断なのかもしれないが、われわれ客の側からしたら腹がたつ。そんなどこにでもあるような飲食店 や、くだらないブランド店こそ不要と思うからだ。
ナオミクラインが主張した「ショックドクトリン」を今回も発動したのではないかと勘ぐりたくなる。「ショックドクトリン」とは地震や大火などの自然災害を利用して今まで手がつけられなかった地域を「ここは事故が起こったら緊急車両か入れないから」とか「津波が来たら水没する危険性のある地域だから住むのは危険だ」などともっともらしいことを言って全体を地上げしてあとは道を広くしたり、一部公園を作るなどするが大半は高層住宅やショッピングモールにして利益をあげるという手法のことだ。
だいたい大阪は特に合理的に金儲けしようという考えはなく、堺東など高島屋の中に巨大な敷地をとって古本屋の天牛堺書店があるわけだし、天下茶屋の南海と地下鉄を直結するビルにも大きな天牛堺書店があったわけだ。天下茶屋など関西新空港から大阪市内へはいる玄関口なもんだから、外国人もいっぱいいる、外国人て日本語はほぼむりだろうから古本屋はスルーしてしまう。

金儲けを普通にしたいという合理的な思考があれば、古本屋などというおかしなものに地所を割ることなどなく、飲食店やブティックやブランドショップしたほうがよっぽどいいわけだ。全国どこでもそうしている。しかしなあそういう金儲けばかりして何が面白いんだろうかね?
つまり大阪は金儲けなんかどうでもいいと思ってきた街だったし、そう振る舞ってきたのにバカな連中がその伝統を破壊しようとしているのは腹だたしい。

昨日所用で阪急電車の淡路駅から正雀に行かなあかんことがあり、準急でとりあえず上新庄まで出て次の駅で特急やら快速急行やらまた特急やらと三本もの通過待ちがあり、その間延々とドアを開けっ放しにした車内で待たされでイライラした。阪急電車は線路がたったの2本しかなく、特急やらをそれなりの本数走らせようとなると普通しかとまらない駅はこういう扱いを受ける。

その点京阪電車は萱島まで複々線となっていて、たとえ普通しか停まらない駅ですら、大して待つこともない。どう考えても京阪沿線の方が便利で都会的ですわ。


iPhoneから送信


iPhoneから送信


1 2 3 4 5 6