Welcome
古本屋日誌
2026-06-01 14:45:00
現代書館から大木茂の『ディスカバード ジャパン』が出た。
大判の写真集でほぼ50年前と現在の、日本各地の国鉄路線(SLが写っている)を比較したものだ。
著者は現在70代後半なので、半世紀前は高校生ぐらいで、バックパッカーみたいに寝袋持参で北海道や東北まで出掛けて、駅の待合室で氷点下を耐えて、SLの撮影に精を出していた。
JR北海道はすでに廃線になったところも多いし、そうでなくても電車区が大幅に縮小されて、貨物の車庫や引き込み線だったところが、草ぼうぼうの荒れ野に成り果てている。
線路の周囲でも桑畑や田圃だったところが耕作放棄で、山林になってしまっている。
著者は、勢い日本の近代化やモータリゼーションに批判的で、原発への批判も含めてキャプションに書き込んでいる。
俺はそれには同調はできないけどね。
ただ函館本線、森のところで、明治天皇が来たことを記す、立派な記念碑がある一方で、汽船が発着した桟橋は朽ち果てて忘れられた、と書いて、さらに、「たかが一人の男が手下数百人に守られて!一度通りかかっただけの印が恭しく大仰に残っているのは滑稽だ」とあるのは面白かった。