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古本屋日誌

2026-10-17 15:28:00

白川静は、漢字の成り立ちに関する様々な著作を著していて、平凡社からは浩瀚な辞書も出しているし、岩波新書からは『漢字』と題した啓蒙書もあるから、彼の言うところが定説なのかと思った時もあった。

 

 

 

その研究は、漢字を構成する形に意味があるとするもので、さらに民俗学的な知見をミックスした物語りを語る。

 

 

よく知られているのが、「道」の解釈で、その昔は道をゆくのはさまざまな危険と隣り合わせであったから、分岐点のところで、生くびを神に捧げて、行路の無事を祈ったとする。

 

 

しかし、漢字の大半は形声文字であって、確かに半分は意味を表すにしても、残り半分は発音であって、字形そのものに意味はない。

 

 

それにもかかわらず、白川の研究は字形に意味を読み取り過ぎているきらいがあった。

 

 

さらに、加納昌光の『漢字の成立ち辞典』は、白川の研究に否定的で、漢字の形にいちいち意味を読み取ろうとする姿勢は間違いだとする。

 

 

さっきの「道」にしても、その構成部分の「首」は「neck」のことではない、長く続いているものを表しているだけだとする。

 

 

漢字は3000年も前に生まれたわけで、その起源など、そもそもわかるわけがないから、これらの話はどっちもどっちかみたいなものだ。