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古本屋日誌
2025-07-25 11:34:00
以前自民党から出て、衆議院議員に当選して一期務めた矢野隆司が出した『今東光 全年譜』を入手した。(送料込みで19800円)
40年間に亘る研究成果を本にしたもので、去年出たのだが、欲しいなあと思っていたが、Amazonの在庫はまだあったので、買いそびれていたが、先日在庫を確認したらゼロになっていた。
慌てて出版もとにメールを送り何とか入手できた。
刊行後も新しく見つけた資料やデータはホームページに公開中で、すでに14ページに及んでいるのだが、それもプリントアウトして本に添えてくれていてありがたかった。
さて内容だが、上下2巻全1100ページに及ぶ箱入りの上製本。
『全年譜』の通り、今東光の誕生から79で亡くなるまでの日々に起こった出来事を編年体で記してあって、ところどころには書簡の抜粋、打ち合わせの内容なども挟み込まれている。
在野にあるにもかかわらず、手間のかかる基礎研究をよく成し遂げられたものだと感嘆するほかない。
下巻の巻末には著作、対談者、出演したテレビ番組の一覧もあって博捜を極めている。
今東光は長らく山本近くの天台院の住職を勤めていて、『お吟さま』で直木賞。その間次々と『小説 河内風土記』(全6巻に及ぶものが東邦出版社から昭和52年に刊行されている)を書いていた。
また昭和11年の3月号の『日本評論』には比叡山の稚児の水揚げに関する『稚児』という興味深い小説も書いている。
これは戦後まもなく東郷青児の装丁、谷崎潤一郎の序文というスタイルで刊行されたのだが、かなり伏字にされている。
その後再録されたものにはそれなりに伏字が埋めてあるのだが、それでもまだ✖️✖️がいくらか残されているのは不思議なことだ。