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古本屋日誌
いま花隈の神戸古書会館で開催中の古本市には、尼崎の古本屋「図研」が参加している。
この店はタイガース関連の雑誌やタイガースロゴの入ったいろんな帽子なんかも、これまでの古本市では出品していた。店主は気合いの入ったタイガースファンで知られている。
ところが、昨日の展示品にはタイガース関連のものは見当たらない。店主に聞いてみたら「朝はあったんやけどな、またこんど用意しとくわ。今年は記録ずくめになるからな」という話。
過去の優勝時の「number」や「月刊タイガース」「SPA」なんかはうちも通販で出しているが、まったく売れていない。それでちょっと不思議な感じがしたな。
今売れるのは最新の「月刊タイガース」や「YEAR BOOK」で、これは全国にタイガースファンがいるため、回転が早い。
書籍では井上章一の本や玉木正之のタイガース本は一貫して人気がない。こういう人たちの書く本はプロ野球ファンには受けないわけだ。
蓮實重彦の書くプロ野球本やジャイアンツ本はずっと人気があるのと好対照だ。
蓮實は『プロ野球批評宣言』などで、実際に球場に出向いて野球を観戦することで、テレビ観戦なんかでは得られない、エキサイティングな楽しみを得られると主張して、例としてスリーベースヒットをあげる。
そりゃ確かに球場のすごくいい席にいたら、一瞬で打球が外野を転転とする様や、あたふたする外野手、連携に動くセカンドやキャッチャーの細かい動きを目の当たりにできるだろうけど、そんなものはごく一部の人しかなしえない。蓮實の主張はバカバカしい。
今読んで楽しめるのはなんといっても、中川右介のタイガース本だな。
とりわけ、ちくま新書の『阪神タイガース 1985〜2003』はいい。暗黒時代を丁寧に振り返っていて、今なら楽しく読める。