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古本屋日誌

2024-10-08 11:09:00

10月5日から大阪歴史博物館で川瀬巴水展が始まった。

 

 

「新版画」といわれる彩色の風景画の錦絵の巨匠だ。

 

明治16年、東京に生まれて、鏑木清方の門下で、ジャボニスムの流れの中、海外の好事家好みの作品をたくさん生み出した。

 

 

とりわけ雪や雨が降りしきる描写には定評があって、一つの世界を創造している。

 

 

スティーブジョブズがコレクションしていたことでも知られているが、値段は大変なものだ。

 

 

俺はね、川瀬の絵はちょっと受けを狙って作りすぎている感じがするので、どうかと思うところはある。

 

それにしても、今回12月2日まで、ロングランで彼の作品が見れるのはありがたいことで、早速昨日行ってみた。

 

平日ということもあって、お客さんも少なく、じっくり絵を見ることができた。

 

6階の展示スペースには400点以上の作品が照明が抑えられた中に並んでいる。

 

錦絵は、本来こういう仄暗い中で見るものだ。

 

夜の闇の中に浮かぶ宗右衛門町、道とん堀の錦絵は、立体的で浮かび上がるような感じがする。

 

 

闇の中に吸い込まれていくようでもあって、別世界を構築していると思えるものだ。

 

 

展示作品の所蔵先をみるとほとんど「渡辺木版美術作品画舗」となっている。ここは川瀬の作品を送り出した店だ。

 

 

川瀬巴水の作品は戦後も作られて続けていたから、板木もたくさん残っているのではないか。

 

 

摺師の加減もあるだろうけど、今でもいくらでも刷れるような気がするのだ。

 

 

ところが、展覧会場のショップには今回の図録は並んでいたが、刷り上がった錦絵は売ってない。