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古本屋日誌
中公新書から南川文里の『アファーマティブアクション』が出た。
これはアメリカで1960年ごろから行われている、黒人差別をなくす政策のひとつで、大学入試や企業の採用時に黒人やヒスパニックに特別枠を保証するものだ。
例えばある大学の定員が100人とすると、そのうちの16人は黒人とするとなどと定めるのだ。
そうすると白人からは「自分の方が点数は上なのに落とされた、これは憲法違反ではないか」との訴訟も数多く起こされることになった。そのあたりの経緯が詳しく書いてある。
作者によれば近年は一部のエリート大学を除くと、この施策を実施するまでも無く、入学者の割合は黒人に不利なものではなくなっているとのことだ。
それにしてもこの本にはがっかりだ。
アファーマティブアクションに関する研究では、すでに1990年にでた『黒い憂鬱』でせっかくそれなりの人数を黒人に割り振ってポストを与えたにもかかわらず、成果が上がらないことが語られている。
つまり、大学や研究機関に黒人の学生や研究者は増えたのに、彼らは無能で、白人の同じ立場の人に比べて思うように貢献できていないというのだ。
確かにスポーツの分野では黒人選手の能力は他を圧していて、例えばマラソンで、日本人選手がケニアやエチオピアの選手を抜いて金メダルを獲得するとは、俺には思えない。
だから人種によって優れた分野、秀でた領域があることは間違いない。
このへんは、ある程度理解されているのに、こと頭脳の話になると、そう簡単に行かなくなるのは問題だと思う。
体力や筋力で人種間の優劣があるわけだから、頭脳の上でそれが見られても、別段不思議なことではない。これは科学的な真理の問題として取り扱われなければならない。
ところが、南川のこの本では、この肝心の点が全く触れられていないのは大いに不満だ。
南川は『黒い憂鬱』にも触れているが、この本で論じられている人種間の問題は取り扱わない。彼は同志社大学の先生なんだそうだが、この大学はこんなもんなんだろうか。がっかりさせられた。