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古本屋日誌
2024-07-23 16:41:00
ちくま新書から吉弘憲介の『検証 大阪維新の会』がでた。
猖獗を極める維新旋風についての実証的な研究書だ。
維新の会は大阪地区では圧倒的な強さを誇っていて、府議会でも市議会でも第一党だ。
しかし東京やその他の地区では大した勢力を持っていない。
ここから大阪の大衆はかなり変わった好みなのではないかとの推測が出てくる。
全国の普通の大衆とは選好が異なっている、大阪風の趣味、性格があるのではないかということだ。
これについて、吉弘は様々な資料を駆使して、大阪の連中もその政治的な好みは全国の人々と変わらないことを明らかにした。
ただ、生活困窮者や弱者へ傾斜的に予算を分配すべきだという考えに否定的な選好が、大阪の大衆に有意に多いこと、全体に幅広く予算を配分すること(これは例えば高校の授業料の無償化、所得制限の撤廃なんかを指しているのだ)への肯定的評価が有意に高いことが明らかになっているいう。
なるほど、生活困窮者に手厚く予算を回すことでは無く、全体に金を出すことを主張しているわけで、要するに弱者に冷たいのが大阪の大衆だということだ。
確かに大阪の生活保護受給世帯は、全国的に見て多い。これに関して「多すぎる」とか「税金で助ける必要はない」という考えもあるわけだ。
しかし厚生年金にせよ、国民年金にせよ3割以上は税金が投入されている。それを見ないふりをして、もしくは知りもしないで話を進めるのは間違いだ。
また予算の分配は、そもそも経済的な再分配機能を果たすことがその大きな目的であるのは、経済学の常識だ。
それにもかかわらず、困窮者に予算を振り向けることを主義主張として否定するのは無知蒙昧であり、認められることではないだろう。