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古本屋日誌
池田にある小林一三記念館は、元の屋敷を利用したもので、阪急電車の創始者である小林一三のコレクションを展示しているようだ。(俺はまだ行ったことがない)
展覧会の図録や書籍の販売もしていて、中でも、1991年に出た全3巻の『小林一三日記』は古本屋では2万くらいで売られている。
その本が最近バーゲンで、2900円で販売されている。
しかもその他の図録やボールペン(220円)などと抱き合わせにして合計3000円を超えたら、送料は無料になるというのだからありがたい。
早速取り寄せて、第二巻を読んでいる。この巻は昭和20年の正月から始まるのだ。
例によって大本営のデタラメな戦果報告を新聞記事から切り抜いて貼り付けて日記に書いているのだが、例えば神戸空襲の話では来襲したB-29は70機、そのうち20機を撃墜し、50機に損害を与えたという。
さすがにこの記事に関しては小林も「それでは全機に損害を与えたことになる」と懐疑的ともいえる感想を漏らしている。
沖縄戦では特攻攻撃などで、敵艦船を400隻以上、空母は12隻沈めたと発表していて、小林も一応信じてはいるようだ。
しかしそれだけの赫赫たる戦果をあげているにもかかわらず、依然として沖縄近海には何百隻という米艦隊が遊弋して、地上戦でも追い詰められているわけで、普通ならガセではないのか❓大本営発表て嘘しかないと思うところだ。
しかし小林の思いはそうではないのだ。「これだけやられてもなお、航空部隊を繰り出してくる敵の精神力は侮れない」
つまり、これまで我が国だけが大和魂、精神力で圧倒的な優位に立っていると思っていて、アメリカ兵などいざとなれば身がすくんで臆病風に吹かれて何ほどのことがあろうかとバカにしていたが、それはあまりにもアメリカを甘く見ていたと反省しているわけだ。
さらに加えてアメリカは、兵站も優れているし、武器、弾薬ときたら質量共に我が国を圧倒している。物質的にも精神的にも敵わない相手だということになる。
大本営のウソ発表のオンパレードは、士気を鼓舞するどころか、敗北感を印象付けることになってしまっているのだ。