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古本屋日誌

2024-01-12 10:50:00

大阪落語の『いかけや』の最後に山上参りが出てくる。

 

 

脚半にこうかけ、金剛仗をついた道者を見て、いかけやが「山伏」だと思い込んで話しかける展開だ。

 

 

俺の小学生時代には成人儀礼として、山上ヶ岳に登り、「西の覗」から身を乗り出して精進を誓う行事がそれなりに行われていて、これが「山上参り」なのだ。

 

 

奈良県の中央に伸びる大台ヶ原山系の北部にある山上ヶ岳は標高1700メートルを越す。

 

 

ここに登って、さらに「西の覗」といわれる崖に迫り出した岩場から吊り下げられて精神を鍛えるのだ。

 

 

この山上ヶ岳山頂には金剛蔵王権現をまつる大峰山寺があって、徳川時代前期の建立にかかり、重要文化財となっているお堂がある。

 

 

高さは、13メートルもあって、総瓦葺きで、内陣に安置されている金剛蔵王権現は秘仏だ。

 

それにしても1700メートルもの山の頂上に巨大なお堂を建てる労力は大変なものだ。木材は山の中だから近場で揃えられたかもしれないが、瓦は下から一つ一つ運んできたものではなかろうか。

 

そもそも、重要文化財で1700メートル地点にある建造物て、他にあるんだろうか❓

 

 

今はこのお寺にも、電車とバスで近くまで行ける。

 

しかし、それでも山頂までは4時間も、歩かないとならない。

 

 

以前は歩いていくしかないから、山頂に至るまでの苦労は並大抵のものではなく、頂上に突然、巨大な伽藍が現れた時の驚きや感動は並大抵のものではなかったろう。