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古本屋日誌
小学館から『阪神タイガース優勝記念本』が出た。
高橋留美子、さそうあきら、しりあがり寿、ほりのぶゆきをはじめとして、タイガースファンの漫画家たちが、優勝、日本一へのオマージュ作品を描いていて心打たれる。
高橋留美子のものは日本シリーズの第6戦に敗れて、「バファローズが逆王手をかけた」という記事にイラっとする話で、「タイガースも王手かけてるやんか」ということだ。
しりあがり寿とさそうあきら、ほりのぶゆきのものは期せずして、勝ちに慣れていないタイガースファンの心情を丁寧に表現したもので素晴らしい出来だ。
しりあがりのは、「5月の快進撃でもしや‼️と思ったが、まだ5月だしムリムリ」と思い直したという話で、この「もしや、ムリムリ」が日本シリーズまでずっと続いていくのだ。
期待すると裏切られるタイガースの歴史から、ファンは常に期待と失望の繰り返しを強いられてきた。
さそうは2008年の大失速に嫌気がさして、ジャイアンツファンなってみたというものだ。
ドームに応援に行って、ジャイアンツが負けても、球場のファンは「チェ、負けたか、カラオケ行く❓」てなもので負けても最後は勝つからと明るい。
しかし、タイガースへの思いは強く、今年の快進撃を見ても「いや、そんな甘いもんやない」と懐疑的になるのだ。
マジックが1の9月14日、9回に岩崎が出てきたのを見てすら、「いや、そんな甘いもんやない」なのだ。
これはいくらなんでもだよな。
さそうはギャグ漫画を描いてるのかと思ってページをめくると、1ページぶち抜いてこれまでのタイガースの黒歴史が描いてある。
「藤浪晋太郎」の入団会見の絵、88番のユニフォーム(安藤優也だ)と「予祝」の文字などが丹念に描いてある。
そういう悔しい思いをフラッシュバックする形でしか優勝を実感できないファンの心情を表現しているわけだ。
ほりのぶゆきのも、期待しても必ず裏切られる過去の長い経験から、日本シリーズで1勝2敗になった段階で、一切野球は見ず、情報も絶って仕事に専念して、ショックを和らげようとするほりのぶゆき自身が描いてある。