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古本屋日誌
2023-12-03 14:41:00
大阪を愚弄する、差別番組の『ブギウギ』の今週は、大東亜戦争中の劇場の統制の話だった。
笠置シヅ子が、舞台を所狭しと動き回ってジャズを唄うのを、軍は禁止し、「三尺四方」から出ずに唄うように強制されたという展開だ。
シヅ子が辛抱たまらず、舞台の床に書かれた正方形の囲みから出て、自由に唄ったところ、臨検の軍人に公演中止を言い渡されるシーンもあった。
他に、淡谷のり子も、化粧が濃すぎるとか、マスカラが長すぎるとかで、何度も軍の取り調べを受けているシーンがある。
確かに生前、淡谷のり子はテレビのインタビューで「化粧のことまで、くどくど、濃すぎるとか、やり方がダメだとか言われたのよ」と語っていた。
笠置シヅ子が実際にどうだったのかは、俺は寡聞にして知らないのだが、淡谷のり子のことを考え合わせると、それに近いことはあったのだろう。
ただ大阪のOSKの大劇での舞台は、それほどの統制があったようには見えない。戦争中も、あの大阪大空襲の後もずっと、松竹座などで公演は続いていた。
「春のおどり」もフィナーレの「さくら咲く国」の大合唱や傘回しもいつも通りだったことがわかっている。
やはり東京とは統制のレベルが違っていたように思うのだ。
その上で、俺は戦時中に、芸能に統制をかけるのは、それなりの合理性を持っていたと考えている。
死ぬことを恐れて戦えないのでは当時の帝国主義戦争に勝つことなど、到底できないからだ。
冷戦下のアメリカのレッドパージも同じような理屈で、ハリウッドにも波及していた。