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古本屋日誌

2023-11-25 15:04:00

えべっさん古本市で大江健三郎の『夜よゆるやかに歩め』を見た。

 

 

佐野繁次郎の装丁、長編小説なんだが、『青年の汚名』ともに、封印されている。

 

 

『青年の汚名』の方は文春文庫に入ったが、品切れとなり、新しく刊行された『大江健三郎全小説』にも入っていない。

 

 

『夜よゆるやかに歩め』はそもそも文庫になっておらず、『全小説』にも収録されていない。

 

 

その理由は『青年の汚名』の方は大江自身が、できの悪いものだと考えていたからのようであり、『夜よ』の方は読んだこともなく分からないな。

 

 

古本市での値段は8000円だった。

 

 

他には『原色牧野植物大図鑑』が8000円で売っていたな。これはこの前の朝ドラで人気が出た本だな。ただこの後いろんな新版が出ているので、珍しいという感じではない。

 

 

村上春樹の『1973年のピンボール』初版、帯が7000円で売っていた。初期の春樹の本は人気がある、文庫でもいくらでも読めるのだが、初版で読みたいというファンがかなりいるわけだ。

 

 

小田実全小説シリーズの『現代史』もあった。角川文庫では全3巻のやつだが、2段組にして1冊に収録してある。1960年ごろの大阪の金持ちの家庭の様子をあれこれ書いた小説で、風俗小説としても面白い感じで、箱入りで1400円だった。小田はたくさん小説を書いてるよね。

 

 

谷岡ヤスジの『アニマルぞろぞろ』全2巻もあった。かなり古い本で、どうしても焼けを避けられないのだが、比較的きれいな状態で、3700円だった。

 

 

人気の本では『あらかじめ裏切られた革命』(単行本)が8000円。これは文庫本も出ていてかなり人気がある。今の時代に革命云々はどうかと思うが、マルクス主義の研究者が買うのだろうか。

 

1970年の『ワンダフルコウベ』が3300円。これは神戸のガイドブックで、神戸新聞社が1960年代から毎年の出している。

 

藤本義一の『全調査 酒、女、女の店』が22000円、これは『ワンダフルコウベ』が扱わない夜の風俗店も含めたガイドブックで、貴重だ。今は大阪には見られない置き屋などの記述もある。

 

1968年の雑誌『旅、変わりゆく大阪、神戸』が1000円だった。

 

今はもう廃刊となった雑誌『旅』は10年に1回くらいのペースで大阪特集を組んでいて、これはそのなかの一冊。

 

写真やトピックスが楽しめるほかに司馬遼太郎、難波利三、田辺聖子、藤本義一、小松左京といった文人の興味深いエッセイも読めるのだ。