Welcome
古本屋日誌
昨日から御池通地下のゼスト地下街で古本市。
小規模ながら、冷房が効いていて、雨や風、蚊の大群に襲われることもない立地での古本市は素晴らしい。
ちょっと思い出したんだけど、下鴨の糺の森で毎年やってる古本市なんだけど、あれが始まったのは1980年代後半なんだけど、それまでは糺の森は大型の観光バスの駐車場になっていたんだよなあ。
8月は観光シーズンではないんだが、例の五山の送り火があるので、それを目当てにたくさんの観光客がバスでやってきていて、それが糺の森に止まっていたのだ。
その頃の糺の森は今よりも樹冠が大きく、うっそうとしていて、また気温も30度くらいまでしか上がらないし、風通しも良く、なかなかいい場所だった。
それなのに、排気ガスを撒き散らすバスがいっぱい止まっている風景はちょっと場違いな感じだった。
実は、この1980年代後半から京都は観光に本格的に目覚めていくのだと思う。
糺の森に観光バスが渋滞しているシーンなど、観光にとっては阻害物でしかない。
世界遺産登録にとっても障害だ。
その辺を京都古書研究会がうまいこと利用して、古本まつりの開催にこぎつけたんだろうと俺は思っている。
さて、河原町御池下ルにあるキクオ書店が大量の図書館の除籍本(文庫本)を一冊220円で販売していた。
岩波文庫、講談社学術文庫、ちくま文庫、岩波現代文庫で珍しい本もちらほら見受けられた。
図書館の本はカバーの上から透明なシートを貼ってある他、蔵書印やら図書館のシールやらがあって見た目はややこしいけど、本体はきれいなものだ。
安く読めたら、問題ないと考えるお客さんもたくさんいるので、古本屋には有難いものなのだ。
帰りにそのキクオ書店にも寄ってみたら、ドイツのハンブルグから来たという二人の外国人が、17世紀の鴨川から東山を眺めた木版画(値段は88000円)に見入っていた。
400年近くけみしているというのに、和紙は大して黄ばんでもおらず、東山の低い松林もよく見える。
今の東山は木が全山を覆っているけど、17世紀のものは山頂部にある程度で、山麓は禿山だな。
燃料に木を伐採してしまうからなんだろうけど、そのへん、きちんと描いてあって興味深い。
なんでも豊臣大坂城の姿を描いたものもあったそうで、これは16万くらいの値段をつけていたそうだが、すぐに売れたという。