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古本屋日誌
2023-07-20 18:33:00
井上章一が工藤美代子との対談本を出した。
『お帰りやす、天皇陛下』(ビジネス社)だ。
工藤美代子は以前「関東大震災、朝鮮人虐殺の真実』なる本を産経新聞出版から出した人物だ。
この本は、関東大震災のどさくさに紛れて、自警団と称するバカが、無辜の朝鮮人を大量に殺してしまったとんでもない事件を扱ったものだ。
工藤美代子よれば、そのころ朝鮮人は皇太子暗殺を企んでいて、震災を機に実行に移そうとしていた、だから虐殺なんかではなく、暗殺事件を阻止したのだという。
この工藤のお話は、根拠薄弱で、愚かしい。
そもそも大衆なんぞというものは、バカなんだから、きわめて醜悪な行動をするものだ。そんなこと、ちょっと歴史を学べば容易にわかることだ。
日露戦争の際の日比谷焼き討ち事件などどうなんだ。
賠償金が取れないから、講和は、とんでもないと主張して暴動を起こすなど言語道断だ。
ナチスに投票して政権を取らして、挙句第二次世界大戦を引き起こし、ユダヤ人の虐殺に手を染めたドイツの大衆など、衆愚の極致だよな。
関東大震災では、日本人、朝鮮人にかかわらず塗炭の苦しみを味わったのに、差別意識にかられて殺しを働くなど、バカもここに極まれりだ。
工藤の著作は殺人を働いたバカを免罪するもので、到底認められないし、学問的にもいい加減だ。
それはさておき、俺は井上章一は天皇制を否定する考えを持っているのではないかと思っているのだ。
天皇や皇族とかいうのはつまりは身分制度であり、人間の平等を旨とする近代民主主義に反するものだ。
江戸時代じゃああるまいに、天皇なんかをありがたがってどうするんだろうと思っている。