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古本屋日誌
古本屋の閉店がこのところ続いている。
大阪では、千林大宮にあった「尚文堂」、千林商店街の「楠書店」が店を閉じた。ともに店主が高齢であるためだ。
京都では河原三条にあった「京阪書房」が閉店、今は更地になっている。
すこし下がったところの「大学堂」もおばあさんが高齢で、店を開けるのが大変になったとかで、このところずっと閉めている。駸々堂のあったビルのすぐ南の「平安堂」も今はモータープールだ。(理由は知らない)
歳を重ねて、なお重たい古本を扱い続けるのは骨の折れることだろうから、店を閉めるのは仕方がない。
河原町三条から四条にかけては京都のメインストリートだ。東京でいうたら銀座であり、大阪なら心斎橋筋だ。
ここにすこし前までは5店の古本屋があった。いかに京都が学生や大学教員に支えられているかわかろうというものだ。
それが、今はキクオ書店しか残っていない。
古本に対する需要が低下したからではなく、客が古本屋に求めるスタイルが変化したからだ。
三条京阪駅ビルに巨大なブックオフができたのが、それを象徴している。
従来の古本屋は狭いし、通路まで本が積み上がっていて歩きづらい、本がどこに置いてあるのかもわからない、店主がややこしそうだなど、明らかに時流にそぐわない。
その点ブックオフの店舗は巨大で、清潔であり、通路も広いし、本はどこにあるか分かりやすく展示されている、店員もごく普通の人だろう。
もともと三条京阪駅ビルには大規模なカラオケ店が入っていた。
駅すぐにあって、気軽に安い値段で歌えるし、河原町で飲んで時を過ごしすぎた際に、朝までくつろいだりもできたから、需要はちゃんとあった。
それに打ち勝ってブックオフがあるわけだから、歌うより、じっくり本を読む方が客のニーズにマッチしているのだ。
またこの駅ビルの地下にはタイガースのチケットショップもあった。
京都の熱心なタイガースファンはここに詰めかけていそいそと甲子園の切符を手に入れていたのだが、今は跡形もない。
17年も優勝できないとんでもない球団に人を惹きつける力はない。これはなんの不思議もない。
そんな失望させられるだけの「娯楽」なんかより、ブックオフでゆったり本を選び、立ち読みをして、必要ならこうて、近くのサテンでページをくる方が楽しいことは間違いない。