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古本屋日誌

2023-06-30 22:23:00

古本屋は買取だ。

 

お客さんのご自宅にお邪魔して、本を拝見して、査定する。

 

さて、そろそろお値段をお伝えして、梱包して帰ろうと思っていると、

 

お客さんが「あんな、ちょっとものは相談なんやけど、ここらへんの本は置いといてもらえるかな」

 

 

「あーこのへんのやつですか、でもこれはかなり値段がいい本なんですよ。もったいないですよ。売りましょう、売りましょう」

 

 

「いやね、この本は(亡くなった)主人がえらい大事にしてた本なんですわ。そのことを今さっき、思い出してね。やっぱり手元にある残しておいてやらんとあかんような気がしますねわ」

 

こういうことはよくあることなのだ。

 

いくら最愛の旦那とはいえ、ひとの趣味は、自分とは関係ないもので、邪魔になる、処分する気になるのは当たり前だ。

 

 

しかし、土壇場になった、ちょっといい子になりたいんだろう。(私は夫の大事な本をカネに替えて、家片付いたわ、とほくそ笑んでるような酷い女ちゃいます)ということなんだと思う。

 

 

それはわからないでもない。

 

仕方なく

 

「さよですか、ほな仕方ありませんわ」と本をまた取り出して、本棚に戻すのだ。