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古本屋日誌
2023-06-18 18:13:00
奈良市内は大阪へのベッドタウンや高級住宅街として発展してきた。
子どもができると「環境がいい」とか「広い家が必要になる」とのことで、大阪市内から奈良に宿替する人がいるのだ。
古本屋もかなりあって、特色ある店もある。
びっくりしたのは近鉄奈良からすこし南に下ったところにある「ふうせんかずら」という古本屋だ。
2018年に店をオープンさせたのだが、無人の古本屋なのだ。
客はあらかじめ登録してパスワードを発行してもらい、朝の7時半から夜の10時までの、好きな時間に店に行き、パスワードで鍵を開けて本を見るシステムなのだ。
勘定は現金ではなくカードやPayPayなどだ。
店の一角にはインスタントコーヒーなどが飲めるスペースも設けてあって、ちょっとした隠れ家のような店だ。
古本はオーナーが集めているのではなく、一棚を二ヶ月5000円で貸し出して、売りたい本をいろんな人に持ってきてもらっている。
棚は40くらいあって、ほぼ満杯で、出品者は奈良近辺のひとがもちろん多いが、中には東京からわざわざ本を郵送して並べている人もいるそうだ。
この古本屋は、要するに地域の居場所づくりだとか、ちょっとした自己実現のお手伝いスペースのように思えた。
近所の本好きの同好の士が三三五々集まって、コーヒー片手に好きな話を楽しむことができるわけだから、田舎によくあるみんなの喫茶店みたいなものだ。
出品者も本屋や古本屋をやりたいけど、1人では資金的にも、労力的にも難しいと悩んでいる人はそれなりにいるから、その人たちに格安で古本屋を体験してもらえるわけだ。
(古本屋に買取を依頼しても二束三文にしかならないと日頃から不満に思っている人にもウケる気がする)