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古本屋日誌

2023-01-08 16:28:00

1983年の夏、京都大学の教養部にはしばしば統一教会の宣伝部隊が現れていた。

 

正門前でビラを撒く以外に、教養部の図書館前で、行き来する学生に声をかけていた。

 

これに不満を抱いた学生もいて、ある時、正門前にやってくる統一教会の連中の宣伝を妨害しようではないか、となった。

 

しかし情報では統一教会の宣伝部隊の人たちは、テコンドーやら空手の猛者ぞろいで、入試を突破するために受験勉強に明け暮れていたもやしっ子では太刀打ちできそうもない。

 

 

普通に考えたら、正門の扉を内側から閉めてしまえば、侵入を防ぐことは容易だ。ところが、理学部の太田くんが言うには

 

「閉めてもうたら、そら、だあれも入ってはこられへんけど、それだけになってまう。やっぱり、皆んなに原理研(統一教会の連中のこと)叩き出したゆうとこれみてもらいたいからな」

 

結局、正門前で横並びになり、スクラム組んで統一教会の人たちを押し出すことになった。

 

7、8人がズラリスクラムを組んで並び、目の前にいる統一教会の猛者を押し出そうと試みたのだが、もちろん大失敗。

 

スクラムを組んだ側は両手を使えないが、向こうは両手、両足フリーハンド、思うままに殴りつけたり、けとばしたりと散々だ。

 

 

くだんのお調子者の3回生も、やられた側にいて、服はビリビリにされるわ、メガネは取り去られてレンズも破壊されてしまう。

 

 

太田くんはことが済んでから、カンパを募り、お調子者の先輩に「これ、メガネ代しかないんやけど、ごめんね」と数千円のお金を渡していた。

 

よく気がつくやつだけど、喧嘩慣れはぜんぜんしてないよね。