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古本屋日誌

2022-11-29 12:30:00

詩人の寺島珠雄の書簡集が2018年に金沢の出版社の亀鳴堂から出た。

 

寺島は釜ヶ崎や尼崎に長らく居を構えて大阪に関するエッセイ「私の大阪地図」や雑誌「大阪春秋」への投稿でもよく知られている。

 

阪大の宮本又次が、大阪の食い倒れの真骨頂は材料を始末して無駄にしないことだし、安くてうまいものを食わせるところにあるといったお決まりの大阪論を長々と書いていた。

 

寺島は早速、材料を厳選して無駄にしないのは貧乏人はみんなそうだ。何も大阪に限ったことではなく、東京でもおんなじだ。

 

安くてうまいものを食わせるというが、材料代、手間賃、場所代を考えたらそんなことあるわけがない旨の反論を掲載していた。

 

誠にその通りなんだが、宮本又次からの反論はなかったなあ。

 

阪大の学者て、所詮はその程度なのかもしれない。

 

さてこの「寺島珠雄書簡集」には彼が第一詩集『わがテロル考』を1976年に出した時の出版部数のことが書いてある。

 

なんでも500部刷り、そのうちの150冊は著者分だったというのだ。

 

つまり150冊は寺島が知り合いや先輩などにタダで配ってご講評をいただく体のものだったわけだ。

 

確かにこの本は寺島にとっては2冊目で大して名前も知られていない時期のものだから仕方がないのだろう。

 

現在この詩集は1万くらいすると思うけどね。