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古本屋日誌
2022-11-17 12:38:00
寺尾文孝の『闇の盾』は権力者などから持ち込まれるトラブルをあらゆる手段を駆使して解決する話だ。
その中に山口組5代目渡辺の話がある。
「神戸市内のゴルフ場でプレーしていた渡辺組長らの一行は、プレー中の前の組にポールを打ち込んでしまった。
渡辺組長の前を回っていた面々は、大阪で会社を経営する社長たちの一行だった。
相手が誰かも知らず、「失礼なやつだ」と渡辺組長らを待ち構えていたという。
「おい、失礼だろう」そう言ったとたん、組長の警備のため周囲に潜んでいた組員が社長たちに殴りかかり、重傷を負わせてしまったのである。」
ということで呆れるしかない話だよなあ。
これまで「ヤーさんはな、下っ端はややこしいけど、えらいさんは物腰も柔らかで、揉めたりせーへんねんで」てな話を爺さん、婆さんから何度か聞いたことがあったが、当然それは与太話だということだ。
兵庫県警は捜査を進めて、渡辺に逮捕状を出す。
山口組は辣腕の弁護士を求めて著者に頼み込み、著者は
「『吉嶋さん(知り合いの弁護士)それは受けてあげなよ。日本の法廷は殺人事件でも弁護士がいなければ裁判を開けないわかだし、今回の件、私は報道でしか知らないけど、警察もちょっとやりすぎな気もするよね。あんたがいいと思ったら、やってあげたら』
私のひと言だけが決め手でもないだろうが、吉嶋さんも踏ん切りがついて、渡辺組長の依頼を受けることに決めた。(中略)
暴力団の現役組長の逮捕ではほとんどの場合が実刑となり、刑期も短縮されず満期を勤めるが、驚いたことにこのときは、吉嶋弁護士の奮闘によって翌日、保釈されたのである。」