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古本屋日誌

2022-11-09 13:44:00

こだまの『ここは、おしまいの地』には中学生時代に付き合ったヤンキーの話がある。

 

同じクラスの金髪の、100キロ以上あるヤンキーで、小学生を脅して金を巻き上げたり、平気で万引きしたりするという。そういう男と付き合っているのが、クラスにも、知られることとなりいじめが始まる。

 

「わたしの机にガムテープで『豚』という文字が貼られるようになったのだ。

カタカナじゃないところに執念を感じた。

朝登校すると、まず机上のガムテープをびりびりと剥がすところから始まった。

 

好きではないのに、クソ。全然好きではないのに。クソが。そう心の中で吐き捨てながら剥がす。

 

 

(中略)

 

傷ついた顔を見せてはいけない。それを確認したくてうずうずしている人間がいるのだから。

 

私は落書きに気付かぬふりをして着席し、しばらく俯いた。

 

そして心の中の『せーの』のタイミングで、バッと顔を上げた。すると教室にいた男女十数人が私の反応を愉しむように薄ら笑いを浮かべていた。

全員かよ。

呆気にとられた。」

 

中学生ながらその分析力は大したものだ。

 

漢字で豚と書いてあるのに「執念を感じた」というあたりなど、ちょっと余裕すら感じられる。

 

わざと俯いて、クラスメートのどの程度がいじめに加担しているかチェックしよとも企てるところも、頭のよさというより、余裕みたいなものの現れと思う。