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古本屋日誌
古本屋は仕入れが大事だ。
お客さんから本を読む売ってもらう、せどりをするなどの手段でたくさんの本を仕入れる。
本に限らず、自分の好きなものは過剰にこうてきまうことがある。
靴でも、ジャケットでも、鞄でも店頭で買う時は楽しいのだが、家に帰って冷静になってみたら、どう考えても似合わないものや、不要なものを買い込んでいることがしばしばある。
本も、家の本棚を見てみたら、全く読んでいないもの、こうたことすら記憶にないものがたくさんある。
古本屋になる前は
「あーまたいらん本こうてもたわ。金もないのに、しょうむない無駄遣い❗️どないしょうもないわ」と自己嫌悪に陥っていた。
しかしいざ商売で始めてみたら、自分は読む気も全くないけど、「間違いなく売れるし、利益も出る」という観点でいくらでも本を買い込めることになった。
無駄遣いをして後悔するのではなく、逆に買わなかったことを後悔することになる。
ものを買う楽しさや、金を使う楽しさを味わうことができるのだ。
果物屋や八百屋なんかでもおんなじだろう。
自分の好きな、何よりも早く食べたいリンゴやスイカを、思いっきり全力でいくらでも買うことができるのだ。
よく子供のとき「このスイカを兄弟3人で分け合って食べるんやのうて、自分一人でぜーんぶ食べられたらなあ」と思ったことは誰しもある。
果物屋になれば、容易くその夢は叶えられる。
もっとも商売だから、売れもしないものを買い込むのはバカなんだけれど、ちゃんと売れていく。
またいくらスイカを愛しているといっても、毎日毎日スイカを見て興奮できるわけでもないだろう。
でも果物屋になろうというくらいの連中は、普通の人より遥かにスイカに感動し続けられる人物なんだ。
そういったものを買いまくる楽しさを追求しているのは、京都の川端丸太町東入ルにある「マキムラ書店」だ。
間口は2間くらいあるが、店内は4列に本棚が並んでいて、本がぎっしり詰まっているのみならず、本棚と本棚の間の通路も床面から天井に届くくらいまで本が積み上がっていて、まさに立錐の余地もない。
客は身体を横にしないと通ることもできないし、本に圧倒される。