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古本屋日誌
昨日取り上げた『本の雑誌』の2014年8月号なんだが、大阪のはなしで承服できないところがある。
ブックオフに関する対談で今柊ニの発言だ。
「あの異常なブックオフ(これはかつてJR鶴橋駅にあった店舗のこと)。大阪は心斎橋筋にも何店かありますけど、美容院かなんかの跡に作った中途半端なエスカレーターがあるでしょう。」
「大阪のブックオフって無理やり作ってるのが多いから、変な店舗が多いんですよね。」
鶴橋駅のブックオフは改札を抜けたらそのまま店舗に入れるもので、便利だし、古本屋に行かない人には他にもたくさん改札はあるから、別に異常ではない。
また心斎橋店のエスカレーターが「中途半端」だということだが、意味がわからない。
間口は二間、一階の天井が高くて、エスカレーターで2階に上がるシステム、エスカレーターは40段分くらいあるし、何が中途半端なんだろう。
また大阪の店舗が「無理やり」作ったというのも意味不明で、言いっぱなしで困ったものだ。
そもそも大阪への偏見に基づいた愚論、暴論には飽き飽きしている。
大阪の人が百貨店や、エレベーター、電車、街頭で見知らぬ人にも親しげに話しかけることがあるのを
「大阪は大きな田舎だ」
「血縁、地縁で結ばれた昔の社会の名残りがある」
みたいなステレオタイプ。
本当にバカだよなあ。
徳川時代から、大阪は貨幣経済が発達し、商品作物も農村に浸透していた大都会だということを忘れている。
西鶴も読んだことがないんだろう。
昭和の初めの雑誌に載っている大阪へのコメントは「近代化され、人情も失われてしまった巨大都市」であることも知らないんだろう。
大阪の人が話しかけてくるのは、大きな田舎だからではない。
都市空間の中で、見知らぬ人同士がかち合うスペースで気づまりになってしまうのを防ぐためだ。
韓国でもアメリカでも大都会はみんなそうなっている。
ニューヨークなんかエレベーターで見知らぬ者同士、なんやかや話をしてるし、街中で話しかけてくるのは人もいる。
大阪とおんなじだが、ニューヨークを田舎だという人はいないよなあ。
完全にダブルスタンダードなのが不愉快だ。