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古本屋日誌

2022-08-20 12:38:00

平山周吉の『戦争画リターンズ』にはノモンハンの話がある。

 

1939年、ソ連の戦車部隊と2カ月に亘る激闘を繰り広げたが、関東軍は大損害を受けた。

 

その際、中隊長として殆どの戦闘に参加し、最後は胸部貫通銃創で瀕死の重傷を負った草葉大尉の文が載っている。

 

「ノモンハン事件を通じてソ連将兵の精強、精神力、戦闘技術の程度如何ははっきりと認識された。

 

ソ連に対する必勝の信念は毫もゆらぐものではなく、否反って強められたのではあるが、遺憾ながら全般の情勢と且つは装備とにおいて、特に量的充実において彼に一籌を輸する(劣っているという意味)ものがあり、あと一息という所で挙げた鉄槌を下さずして充分な戦果を収め得なかったのである。(中略)

最後に此の中から大和男子の精魂能く鋼鉄を制したこと、ノモンハン事件特に近代戦の真相を把握せられ、将来戦に対して何等かの参考となれば、何よりの幸である。」

 

となっている。一万を超える将兵が死んで、自らも瀕死の重傷を負いながら強がりを言ってるようにも思える。

 

でも第一線に立つ将兵は本心からそう思わないと、命を張って突撃などできないのだろう。