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古本屋日誌

2022-06-08 09:41:00

今月の『文學界』にのっている朝日書林の荒川義雄の文章には次の内容がある。

 

なんでも今から2年くらい前の話だと言う。

 

「市場で入手して彼に送った、田中英光の書簡の内容が、今の彼の精神状態とすごくマッチしたらしいんです。(中略)

 

彼の説明によれば、英光が『周りから全然認められなくて悔しい、悲しい』と訴えるような文章だった。

 

それを読んで、「泣いた。今の自分だ」と言うんです。その時、「自分の二回目のブームは必ず来る」とも言ってました」

2年前といえば2020年あたりだが、特に西村賢太が売れなくなったわけではないし、田中英光のように『周りから全然認められなくて』てなことはないのにね。

 

ただ文庫本は次々品切れとなり、重版されない状況になっていたことも確かだ。

 

それが西村賢太には耐えられない事態だったのかなあ。

 

それだったら、例の父親の事件を赤裸々に書いてみるとか、田中英光の遺族に暴言を吐いたやつを取り上げてみるとか、西村自身が暴力沙汰を起こして収監された話を取り上げるとか、そういうセンセーショナルな、本人にとっては身を切られるようなネタだろうけど、其処に切り込んで欲しかった。

 

センセーショナルなネタの方が話題になって部数も出るに違いないからだ。