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古本屋日誌

2022-03-05 11:03:00

ブックオフの天王寺店は夜中10時までやっている。

 

最近行ってみたら2階に「ビンテージコーナー」なる棚が2つも設けてあった。

 

並んでいるのは講談社の「キャンディ・キャンディ」の端本やボーヴォアール著作集などでビンテージとまではいえない本だったな。

 

「文藝」の春号に宇佐美りんの新作「くるまの娘」(190枚)が載っている。

 

家族との葛藤を細かく丁寧に描いた作品だ。

 

父親は実の母親から疎まれていて、ただ一人写真を集めたアルバムを作ってもらえないでいた。そのことをかなり気にしている。

家庭では教育パパなんだが、子どもにはよく手を上げる理不尽なところがあった。

 

進学塾には通わせずに自分で息子や娘を教えて進学校に合格させた。

 

ところが息子は大学をやめてしまい家には寄り付かない、娘も高校にかよわなくなってしまう。父親はそのことを何かあるたびに持ち出して子どもたちを責めるのだ。

妻は妻で、病を得て日常生活に不自由をきたしている、このややこしい家族が引き起こす揉め事が詳細に描いてある。

 

これは宇佐美の私小説なんだろうかなあ。

 

そうだとしたらまだ若干ハタチやそこらで、実に波乱万丈な人生を経験していることになるよなあ。