Welcome

古本屋日誌

2022-02-24 00:12:00

神戸大の木村幹がPHP新書から「誤解しないための日韓関係講義」を出した。

 

 

日本の一人当たりのGDPがすでに韓国に及ばないことは知っていたが、それは2015年からで、年々差が開いていることは知らなかったな。

 

もちろん台湾にも負けている。

 

例の強制連行訴訟で日本の企業に賠償を命じる判決が出たことへの報復として半導体関連の輸出規制を2019年に発動したが、韓国企業は打撃を受けるどころか業績をぐんぐん伸ばしていることもにも驚いたな。

 

しかしこの本のポイントはやはり韓国がずっと日本に謝罪や賠償を求め続ける姿勢の原因を分析しているところなのだ。

 

 

木村はこれを韓国人の「DNA」や民族的特性に求めようとする従来の見方を批判する。

その論拠は日本への批判が激烈になるのは1992年以降であり、それまでは友好関係が続いていたわけだから、民族性などに根拠を求めてしまうと、この変化の説明ができないというのだ。

 

 

木村はこれを日韓の経済関係に求める。

 

 

1990年ごろまでは日本と韓国の経済的な差は大きく、貿易にしても韓国は日本に依存していた。そのため、大衆の間には常に慰安婦問題や強制連行への怒りが渦巻いていたのだが、韓国の政治指導部がこれが噴出しないようにコントロールしていたというのだ。

 

 

ところがこの30年ばかりの間に韓国経済は長足の発展を遂げ、日本への依存などなくなり、経済大国となった。

 

もはや指導部としても大衆の怒りを抑える必要がなくなったから、ただ静観しているだけとなっている。

 

これがこの30年の日韓のいがみ合いの根底にあるというわけだ。

うーんあまり説得力のある主張ではないな。

 

木村も言う通り、韓国の人たちには一貫して植民地支配への大きな怒りがある。それはイギリスとインドなどその多くの植民地、フランスとリビアとかと比べても特異な現象だ。

それを韓国の経済発展と日本の地位の低下だけで説明するのはいかにも無理があるよなあ。