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古本屋日誌

2022-02-07 12:07:00

西村賢太は「本の雑誌」に「一私小説書きの日乗」と題する日記を連載していた。何冊か既に単行本になっているし、文庫になってるのもある。

 

最新刊は去年の3月に出た「堅忍の章」だ。この本は平成30年から令和2年の6月あたりまでだ。

 

 

ほぼ毎日、起床時間からサウナの時間、仕事の詳細、酒や肴の種類、買淫とその感想まで綴っているのだが、驚くのはぜんぜん運動や身体を動かすことをしていないことなのだ。

 

例えば平成30年10月3日の条は次のようになっている。

 

「午後2時起床。入浴。のち、2時間弱サウナ。ラーメン屋でソース焼きそばと野菜スープを食して帰室後、暫時横臥。腰のスジを伸ばす。

深更一時より、食卓上にて『新起の章』ゲラ。明け方五時半から晩酌。

缶ビール一本、宝を水割りで三分の一本。

目玉焼き二個と、冷蔵庫の壜詰め各種。

最後に六枚切りの食パンをトーストにして二枚。」

となっているわけだ。サウナに2時間弱も入ってるけど心臓や体に負担がかかるだけで適切な運動といえるしろものではない。

 

昼夜も逆転しているし、栄養バランスもよろしくない。

実は西村は決して医者嫌いではない。持病の腰痛では何度も医者に見せているし、2020年の春には舌の痛みがなかなか引かなくなった。

これは舌の癌ではないかと疑いきちんと受診してその疑いを晴らしている。

だから今回の死は本当に青天の霹靂だったのだろう、