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古本屋日誌
2022-01-24 11:26:00
ちくま新書から小坂井敏晶の「格差という虚構」が出た。
この本の後半には例の自由意志を否定する実験の考察がある。
何かをしようと思い立って行動に移すよりもずっと先に脳はその行動を起こす部位を運動させているというやつだ。
だからこの男を殺してやる❗️と決意してナイフで刺して殺害したというのは間違いで、ふと気づいたら血まみれのナイフを手にした自分がいて、おまけに目の前には死体が転がっているというのが正しい知見なわけだ。
とすればこの殺人犯を法で裁く根拠がない。
正常な判断に基づいて犯行に及んだも何もなくて、ただもう、脳や遺伝子や窺い知れないエネルギーに操られて犯罪に手を染めただけなんだから。
社会秩序を維持するために方便として今の法体系で犯罪者を裁くことは必要だろうけど、それはあくまで方便だ。
実際の犯罪者はやむにやまれぬエナジーに突き動かされる形で犯罪行為に及んだのだから、そもそも犯罪者ではなく、被害者なのだから。
このシステムは恋愛に似てるよね。
恋愛もこの人のここが魅力で恋に落ちたなんていうことはなく、エロスの激情に流されて離れられなかなるものだからだ。
男の方は子どもを産んだりする面倒がないものだから、エロス力に引きづられがちだ。