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古本屋日誌

2021-12-21 12:42:00

先年小学館から「蘇った古代の木乃伊」が出た。

高槻市の阿武山の山頂で昭和9年に見つかった古墳の被葬者が藤原鎌足であるのを確定する話だ。

未盗掘の古墳で、全身の骨格のみならず、内臓や皮膚の一部まで残っていたし、金糸を使った冠や当時としては貴重品のガラス玉を使った枕なども発見された。

大発見が報じられるや、一眼見たいと見学者が大挙して訪れて現場は混乱し、また皇族の墓ではないかとの可能性も出て、不敬にあたるのではないかとの配慮から憲兵隊が出て墓を埋め戻したのだ。

興味深いのは石槨内にあった木製の柩をまて石槨に戻す際、八瀬童子が駆り出されたことだ。

比叡山麓に代々住まう「八瀬童子」といわれる人たちは伝統として天皇の死去の際その棺桶を担ぐのを生業としていてそれが昭和9年にも伝えられていたわけだ。

このことは猪瀬直樹がその著作でも述べていたことで、昭和天皇が死んだ際にも宮内庁から要請はなかったが、八瀬童子側から参加したいとの申し入れがあったのだ。