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古本屋日誌

2021-08-23 21:23:00

ちくま新書から渡辺延志の「関東大震災、虐殺否定の真相」が出た。

例の関東大震災の時の朝鮮人虐殺を否定しようとする論文をハーバード大のラムザイヤー教授が書いたことに触発されてその真相を探った本だ。

もちろん1万近い虐殺があった。

興味深いのはこの事件の報道が許された10月20日の新聞紙面だ。

「不逞鮮人が放火や略奪、井戸への毒の投げ込みをやった」という記事に並んで「自警団による鮮人の殺害事件があった」記事が掲載してあるのだ。

つまり朝鮮人を殺したのは事実だが、それは殺人や放火をはじめとする凶悪犯罪への反撃であったとの情報操作を狙ったわけだ。

それはさておき、以前工藤美代子が「関東大震災朝鮮人虐殺の真実」を出して朝鮮人は実際に暴動を企んでいたんだと主張した。

この本は一時Amazon価格が高騰して8000円くらいもしたよなあと思い出した。

不思議なのは北原糸子が地震などの巨大災害にあたってはそれまでの個人主義的に振る舞っていた人も博愛的になって協力し合うようになると論じたことと正反対の事態が実際に起きてしまったことだ。


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