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古本屋日誌
阪急淡路駅の西側にさらに西に伸びる商店街がある。
角には三菱UFJ銀行やサラ金だけが入居しているのっぽのサラ金ビルがある。
この商店街で目立つのはパチンコ屋で、100メートルくらいのアーケードの中には4軒ある。
いずれの店も盛業中でパチンコ屋とパチンコ屋の間にはファーストフード店が軒を連ねる。マクド、弁当屋、立ち食いのうどん屋、カレー屋、ラーメン屋などだ。
この街並みは長い老後の時間を持て余している爺さん、婆さん用だよなあ。
年金を持ってパチンコ屋に出向いて長々打ち、たまに全部打ち尽くしたらサラ金ビルで金を引っ張り、腹が空いたら立ち食いのうどん屋でかっこむ。ちょっと勝ったら晩は居酒屋だ、間違いなくそういう日常だろう。
ひまな時間をどうつぶすかという人生の重大な問題に淡路はパチンコ屋中心の生活を提案していると言える。
でもパチンコ屋などわたしには下らない博打にしか思えない。
やってることは単純だし、大して勝つこともない。その程度の金ならごく普通に働いた方がずっとラクに稼げる。
これが普通の感覚だが、もうリタイアしてヒマを持て余している人間にしてみたら批判になってないわけだ。
では古本屋はこの人生の課題に的確な提案をできているかというと全くダメだよなあ。
本は読むのがめんどくさい、老眼ではなおさらだろう。またくだらない本が大半だから途中で嫌気がさしてくることも度々だ。
だから古本屋は自ら「お客さん‼️今日はどんな本、どんな話が聞きたい❓ゆうてみてみてみぃ」という提案をしてみないといけない。
「そやなあ、『野菊の墓』みたいな悲恋のドラマないもんかな❓」というと
「南條の『上意討始末』いっときますかな」と応じてさらに朗読のうまいバイトがいて、ええ声で読み上げてくれる。
お客さんは面倒な活字を読む煩わしさから解放される。しかも黙読するのに比べて音読ははるかに時間がかかるから暇つぶしにはもってこいだ。
こういうサービスなら俺は毎日でも受けたいけどな。
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