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古本屋日誌
今日から日曜まで花隈の神戸古書会館で古本市がある。
初日に早速行ってみた。
とにかく不思議な建物なんだよなあ。
京都や大阪の古書会館に比べてあまりの狭さに驚く。
木造二階建てで、二階へ本を運ぶエレベーターがそもそもない。あるのは急勾配の階段だけだ。
これだけでも異常なのに、古書会館は車を止められる大きな道に面していない。
JRの高架北側を走る幹線道路から更に北に一間もない狭い登り道を上がったところにあって、会館の前を東西に走る道は幅が 1メートルくらいしかない。
これでは重たい本の搬入は手押し車くらいしか使えないし、下手したらダンボールを抱えてえっちらほっちら坂をあがるしかなさそうだ。
二階に通じる急勾配の階段。
手すりが右側に付いているとはいえ、エレベーターもないわけだから、左脇にたくさんの本を抱えて上り下りしなければならない。
おそらくこれまで何人もが足を踏み外して本の山に埋もれてあの世に旅立ったことだろう。怪我ですんだひとなんか自慢にもならないんだろう。
一階は玄関を入るとたたきがあって、そこから一段高くなって中に入るようになっている。
そのためスペースが狭くなっている。以前の即売会ではこの一階の土間で靴を脱いで上に上がるようになっていた。
われわれは靴を脱いで上がるだけだから、面倒だと思うだけだが、日々この会館でセリをやっている業者の皆さんは不便だよなあ〜と嘆くことはないのだろうか❓
結局神戸の会館は立て場の伝統を受け継いでいるのだと思う。
もともと古本屋はゴミ屋の一種なので、古本や雑誌、紙くず、ガラクタなどを野原にリヤカーで運び込んで取引をしていた。
立て場に本を買いに行く時もリヤカーかせいぜい自転車で行っていたから、別段大きな道に会館が面している必要はなかったのだ。
実はこの古書会館は昭和41年つまり1966年の新築なんだよなあ。
なんでも始めの頃の古本市では今のように床の上にテーブルや本棚を組み上げて、客が立って本を見るスタイルではなかった。
床に茣蓙がひいてあり、その茣蓙の上に直接本を並べていた。
つまり客はしゃがみ込んで本を手にとっていたわけだよ。
それにしても21世紀の今日もその伝統を受け継いでいるというのは素晴らしいことだよなあ。
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