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古本屋日誌
2021-03-08 21:52:00
講談社から「福島第一原発事故の真実」が出た。
NHKメルトダウン取材班が著した浩瀚な本であれから10年経った今日だからわかった様々な驚くべき話が載っている。
例えば2号機に塩水を注入して炉心を冷やす作業の話だ。
巷間に伝わっているところでは吉田所長が塩水を注入する作業を命じて開始された直後、官邸からストップがかかった。
「塩水を注入したら再臨界のおそれがあるから」という理由なんだが、吉田は官邸から直接電話をもらい口では「承知しました、直ちに注入を中止します‼️」と答えながら、その実部下には「そのまま注入を続けろ‼️」と命じていた。
ここまではよく知られている。
そして菅総理の命令をあえて無視して海水を注入したことで2号機の危機を回避できたとする話になっている。
ところが事故から10年を経た今日、この塩水の注入は意味がなかったことが明らかになったというのだ。配管には10箇所以上の破断があったためにせっかくの海水は全く炉心部に届いておらず、温度を下げることはできていなかったことが明らかになった。
自然の猛威の前には人間の知恵など所詮はかいなでに過ぎない。
それはさておき吉田所長の注入継続を英断として持ち上げていたこれまでのお伽話も私はどうかと思うけどな。
官邸は「再臨界」の危機を考えた上でストップをかけたのに、吉田所長の頭にその危険性が担保されていたのか甚だ疑問だ。
「事件は現場で動いてる」とかよく言われているが、現場の判断がいいなら満州事変はいったいどうなんだろう。
関東軍が勝手に陸軍を動かして戦争を仕掛けていった過去に学ぶならば、現場の判断なんか持ち上げれるわけないだろう。
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