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古本屋日誌
2021-02-23 13:07:00
きつねうどんは今も丼池で営業している「うさみ亭松葉屋」の考案になることはちくま文庫の「きつねうどん口伝」に詳しい。
丼池は古くからの繊維問屋街で丁稚さんや番頭どんが汗を滴らせて朝から荷物の積み下ろしに精を出している。明治の話だ。
お昼となるとうどんだけではもたない。そこでうどんに別皿で甘くたいた揚げを付けてさらに丼飯も添えたという。
つまりは今のカツ丼みたいなスタイルですな。
あげさんをおかずにご飯を掻き込んでもいいし、うどんの出汁の中にドボンと入れておついかけにして食べても実にうまいから好評だったようだ。
今は揚げは別皿ではなく直接うどんに乗せて供される。
これは味のハーモニーや変化が楽しめるからだ。
食べ初めは揚げをかじると甘い汁が印象的で、とりあえず炭水化物を欲する疲れた体に心地よい。その口でうどんの出汁をすするとこぶやサバの香りが効いていて好対照だ。
食べ進むにつれて揚げの中にうどんの出汁が染み込んできて、揚げの味がまろやかに変化していく。
その一方でうどんの出汁には甘い揚げから溶け出した汁が混じり、食べ始めたはうってかわって、甘味もミックスされた絶妙な味に変化していくので思わず出汁は全部飲み干したくなる。
さてこのちくま文庫の「きつねうどん口伝」だが品切れになっていて、われわれもなかなか見つけられない。
価格も高騰している。
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