Welcome

古本屋日誌

2021-02-21 10:42:00

天牛堺書店の破産から既に2年以上けみし、堺筋本町店は槇尾古書店となって復活した。

ここは以前は真ん中に通路を挟んで片方は新刊書店だったよなあ。

現在は両方古本屋となっている。

さて天牛堺書店と槇尾古書店の最大の違いはそこだ。

かつて新刊の雑誌や文庫、新書が並んでいたところが、今はマンガ、鉄道本、手芸や料理本、落語本、フランス文庫のエロ本、サンリオSF文庫、シャーロックホームズ関係の本に変わった。

つまり客層をしぼった趣味本コーナーとなったわけだ。

それに加えて均一の文庫販売にも大きな変化があった。

天牛堺の時代は最近の文庫本は少なく、絶版文庫がかなり入っているに加えて岩波文庫のいいものも安価で提供されていた。要するに古本マニア向けの品揃えだったわけだ。

ところが現在の文庫均一は全く様相を一変させてごく最近に出版された、カバーからインクの香りでも漂ってきそうなきれいな文庫本となった。客対象はごく普通のリーマンで、ぶらっと本でも読んでみるかなあ〜という人たちだ。

ということで、文庫本は大衆化路線、単行本はマニア路線と対照的だな。

 

やはり絶版文庫や新書を安価で売り、利益を確保できなかったのが破産のきっかけということだろうか。私にはそうは思えないな。

かつて老舗の古本屋はいい本を売ってくれるたくさんの顧客を抱えていて、国文学、文学書、宗教書、建築関係、美術書、稀覯本、一枚刷などジャンルも多岐にわたって本を集めることができた。

客からはこういう本と一緒に大量の岩波文庫、講談社学術文庫、ちくま文庫、岩波新書、中公新書の類を引き取ることができた。

天牛堺書店も間違いなくそういう古本屋だった。しかし何故かその集客力に陰りがでてきてしまった。

今でも京都にせよ大阪、神戸でも昔と全く変わらないスタイルで古本屋を続けている店は少なくはない。そういう店にはとても古本とは思えないピカピカの文庫や新書がなんの問題もなく今も並んでいる。

何故天牛堺は失敗したのかね。

iPhoneから送信