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古本屋日誌
2021-02-15 13:18:00
朝日文庫から「わが家の夕めし」という本が出ていた。面白いのでぜひお求め下さい。在庫がございます。
「アサヒグラフ」に連載していたものをまとめたもので、昭和43年から47年にかけて著名人のある日の夕食にお邪魔してカラーで撮影して、メニューの詳細と写っている家族の説明に加えて本人が1ページ分のエッセイをものしている。
湯川秀樹、梅原猛、樹木希林、庄司薫、中村紘子、森敦、小田実、遠藤周作など多士済々である。
高度成長期とはいえ、日本全体ではまだまだ貧しかった頃なんだがさすがに稼いでおられる文士や学者だけのことはあってメニューも多彩で素晴らしい。
面白かったのは遠藤周作の夕食で、嫁と2人で食卓を囲んで目刺しにかぶりついている。
おかずはなんと目刺しだけ。「いつもおかずは一品だけにしているんだ。目刺しはミネラル分もカロリーも他の魚に比べて優秀なんだ」と書いていて、遠藤一流のいちびりだろう。
贅沢の極みは梅原猛で、もともと和辻哲郎邸だったのを譲り受けたそうで、庭園から北山が借景で取り込まれて、バーベキューしているのだが桃源郷に迷い込んだとしか言いようのないゴージャスさだ。
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