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古本屋日誌
2021-01-07 20:14:00
去年中河内で発行が続いていた郷土雑誌「河内どんこう」が廃刊となった。
私の住む北河内でも2006年まで「まんだ」という郷土雑誌があった。堺市でしばらく出ていた雑誌もとうの昔に廃刊となっているし、現在大阪で刊行されているのは1973年創刊の「大阪春秋」だけだろう。
各地で郷土雑誌の創刊が続いた1970年代は高度成長のお陰で経済的に余裕ができた上に、産業構造の大掛かりな変貌期で、牧歌的な農村風景がどこにでもあったところが、急速に都市化してイオンにコンビニ、ファーストフード店といった全国的に均一化された街並みに変わってしまった。
この激動を体験した世代にかつてあった街並みや風景への郷愁が芽生えるのはごく自然な流れだった。
しかし21世紀に入り、郷愁世代は退場して、今の風景が当たり前であり、むしろその街並みに親しみを感じる若い世代が跋扈するようになると古い切り口の郷土雑誌は飽きられてしまった。
もともとその地方だけのローカルな歴史、人物を調べることは商業ベースにのらない。
オタク的な趣味でしかないので、研究者の数も限られている。そのため毎号足で歩き、自分の頭で考察した骨のある論考を雑誌に載せることは難しい。
ともすればその地方から関係のない日本の歴史の話であったり、その地方に関することであっても概説書にいくらでも書いてある話の焼き直しだったりしたので読者を失望させることも多かった。
かつて小野十三郎が詩集「大阪」でコンビナートと荒れた葦原のコンビネーションに美を発見したような新しい美しさを発見してもらいたいものだ。
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