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古本屋日誌

2020-12-14 15:47:00

柳美里が全米読者賞を獲り、そのためか一部の本が値上がりしている。

新潮文庫の「石に泳ぐ魚」はモデル問題でもめたから前から少し高かった、といっても700円くらいだ。

新潮社からだいぶ前に出た「柳美里不幸全記録」が高騰している。黒いバックに柳美里の細長く、青白い顔が全面に登場する面白いカバーの本で、非常に分厚い。

シングルマザーで子育てに追われるてんてこまいの日常、15下の男との出会いなどが詳細に語られる。

つまりは詳細な私小説なんだが確かに面白い。

ところが従来の古書価はせいぜい600円くらいで、分厚くて簡易な発送方法が使えず、レターパック520などを使用せざるをえないから古本屋泣かせの本だった。

ところがこのところ5倍くらいになっていて、帯付きの本を探しているお客さんも多い。

私小説ではないが彼女が1995年ごろから「週刊朝日」に連載していたエッセイも多くは幼少期の自身の家族を描いたもので面白い。

なんでも父親と母親は金が入ると子供を連れて美味しいものを食べに行ったり、欲しいものをどんどんこうたりして数日で全額使い切ってしまう。その後の4週間あまりは食べるものにも事欠く有様なんだが、両親ともけろりとしていたという。
面妖な家庭だよなあ。


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