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古本屋日誌

2020-11-29 20:27:00

大阪は文化不毛の地だとのことで、金儲けが何より優先される土壌だということになっている。

父親はよく「なあ、克己(私の名前です)この世の中はな、金儲けが一番なんや、金がもうからなんだらどないしょうもないんや」と言っていた。

私がヤンチャして繁華街で遊び呆けていた時とか警察とちゃんちゃんバラバラしていた時、あるいはスナックで大枚すった時、教訓をたれていたと思うかもしれない。

しかし親父がこれをいうのは私の学校の成績が極端によかったり、結果として有名大学に進学できることになったりした時なのだ。

父親として自分と全くちがうタイプの倅を扱いかねていたことはよくわかった。父は大工の二代目で寡黙ながら腕のいい職人だった。

また父親は阪神間芦屋の邸宅街にも注文を受けて気に入られて模様替えなどに通っていたから、いわゆるインテリ層とも付き合いがあった。

つまり大学の先生や医者、作家などの中には恵まれた収入を得ている人がいることはよく知っていた。

それにもかかわらず、文弱ではいかんというのだから、よくわからない。大工仕事がよっぽど儲かるという自慢をしたいのかもしれないが、本人が大して稼いでもいないから何の説得力もない。

やはり大阪の変な風潮に染められてしまっていたのだろうか。




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