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古本屋日誌

2020-11-11 13:10:00

中野信子が自伝と銘打って講談社現代新書から「ペルソナ」を出した。

齢45で、どんな業績があるのかよくわからないが、相変わらず表紙は物憂い中野先生のお写真で「年齢にしてはきれいやな」みたいな反応が一般的だろうが、ご本人の意図は何なんだろうか。

内容だが、自伝にしてはディテールがなってない。

先輩の男性教員から抱きつかれた時、どう対処したらいいのかが書いてある。

泣き叫んだり、面罵するのではなく、「お体に障りますよ」と言うのが一番だそうだ。

しかしそういう教訓めいたことを読者は求めてはいないだろう。

中野信子は何回抱きつかれたのか知らないけれど、対処など人によりけりだろう。殴りつけて川に投げ落とした方がいい場合も多いことはいうまでもなかろう。

だから中野先生ご自身が遭遇したセクハラめいた行為を赤裸々に開陳していただきたいところなんだけどなあ。

合間合間にはわれわれの脳の不思議な仕組みが語られる。

自分の舌で味わいで「これは美味い」と思っていても、世間で名の通っているブランドの料理を食べたら脳は「こっちの方が美味い‼️」といとも簡単に自分の味覚を裏切る判断をしてしまうという。

中野は「われわれの脳は世間を生き延びるために周りに合わせてやっていくように、そもそも出来ている」と言う。

だから周りに流されたり、その時々の雰囲気に支配されて考えを変えてしまうのは人としてむしろ正しい反応であって、きちんとした自己などというものは存在しないというのだ。

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