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古本屋日誌

2020-11-08 12:12:00

人気の高い本で、探してもそうそう出会えないものがある。

本は中身が大切、初版とか帯付きとかコンディションとかは大した価値などないという考えはもちろん理解できるけど、自分が好きな作家や入れ込んでいる本になるとそういった付加価値も求めたくなるのが人情だ。

とりわけ文庫本は帯なんかは読むときに邪魔だし、流通するときに並べる際にも嵩張って効率が悪くなるので古本屋自身が取り外しもするからなかなかきれいなコンディションのものは少ない。

例えば大江健三郎の講談社文芸文庫の「万延元年のフットボール」、この本の「ノーベル文学賞受賞‼️」を謳った帯はいいなあ。

でもこの本はまだいくらでも見つかるから心は揺らがない。

マークゲインの「ニッポン日記」、ちくま学芸文庫の帯付きはぜひ手に入れたいと思う。

中公文庫の「富島松五郎伝」のきれいな帯付き本、ちくま文庫の吉村昭の「消えた鼓動」の同じくきれいな帯付き本、こういったのはなかなか出会えない。

どの本も中身も驚くべきもので、今日の薄っぺらいわれわれが束になってかかっても足元にすら及ばないものばかりだ。

そこに加えてその本を視覚的にも楽しめるきれいなカバーや素晴らしい煽り文句の効いた帯まである本‼️、これはもう額縁にでも入れるか、壁にスペースを設けて朝夕拝みあげたくなるようなものだよ。

でもようやく手に入れたその本をお客様はあっという間にお買い上げになってしまう。

残念だとしかいいようもない。

「このお客さんはなんて幸運に恵まれた人だろうか‼️‼️俺もあやかりたいよ〜」と思う。


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