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古本屋日誌
2020-10-25 11:14:00
中公新書から藤野裕子の「民衆暴力」が出た。
明治維新後の解放令に反対して被差別部落を襲撃した一揆、秩父困民党、日露戦争のポーツマス講和条約に反対する日比谷焼き討ち、関東大震災後の朝鮮人虐殺事件を取り上げている。
朝鮮人虐殺事件について震災後の騒然たる中警察が「鮮人が襲ってくる」だの「鮮人に襲撃の動きがある」だのといったデマを振りまき、それに踊らされた大衆が自警団を組織して集団で朝鮮人を殺害したことが語ってある。
同時に藤野は大衆が警察署も襲撃していたことを明らかにしていて、これは取り立てて反権力的なものではなく「鮮人を処罰したいのに警察がかばった」という理由で警察署になだれこんだものだった。
藤野には大衆の騒擾が肯定的に取り上げられているとする異議申し立てのようなものがある。
左翼の影響なのか、大衆が権力にたてつくことを肯定する価値観があることは確かだ。
しかし今そんなものが信じられているとは到底思えない。
例の在特会がやっていたヘイトスピーチなんかは大衆運動だし、大阪で猖獗を極めている維新の連中だって立派な大衆運動だ。60年安保や渋谷暴動なんかを評価するのであれば、同じ大衆運動である在特会や維新も高く評価しなければダブルスタンダードになってしまう。
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