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古本屋日誌
2020-09-15 10:47:00
明治末年の「新人国記」に安治川の河口の景色を讃える話がある。
「両岸の人家の裏口、殊に二階の窓口、あるいは物干などに山炭の煙、海潮の飛沫、あるいは都市の塵埃など、あらゆる汚塵に黒みたるなかに、盆栽の草花、朝の光を帯ぶるを見るときは、言うべからざるの趣味あり。しかして併せて大阪の大都会たるを想望せしむるに足るものなくんばあらず。」
公害で薄汚れた中に咲く花は実に美しい、そういう都市美をもつところは大阪ぐらいやでという話だ。
小野十三郎の「大阪」とか百田宗治の「怒っている海」は真っ黒に汚れた埋立地からコンビナートの煙突が遠望される風景をたたえているけど、かなり前からその手の話はあったんだなあ。
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