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古本屋日誌

2020-05-29 12:40:00

淀川長治の「映画千夜一夜」上巻には悪女ものの映画の話がある。

コンラッドネーゲルの「愚か者の楽園」なんだが、ネーゲルが好きになったニューヨークのバレリーナはオリエントの王様のおめかけさんになってしまう。

女はタイに行き、その王さまと暮らしているのだが、ネーゲルはわざわざそこまで女を追いかけていく。女は来てくれた若い男にするか、それとも金のある王さまとを取るか、迷うんだが、自分の手袋をとって、ワニがいっぱいいる谷に投げてしまう。
「お取りになった人のほうに、わたしは行きますわ」

すると二人は谷に降りて行ってワニのそばで格闘を始めるのだが女はタバコをふかして笑いながら見下ろしている。

そのうち男たちも目覚めて上がってきて「お前みたいな女はいらん‼️」と言い出す。
おんなはちょっとびっくりするんだが、すぐに自分の部屋に入ってそこら中に香水やら花をまいてからあちこちに電話をかける。
「あんたといっしょになりたい❣️」「あんたといっしょになりたい‼️」するとみんなが
「ぼくのところへ来てくれ❣️」「きてくれ‼️‼️」とこうなる。
女はいそいそと踊りながら旅支度をして終わりとなる、とまあそういう面白い内容で、淀川長治によると「そういうのを昔のファンは喜んだのね」とのことだ。
そういえば畑中純にも「愚か者の楽園」というのがあったなあ。

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