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古本屋日誌

2020-04-13 11:57:00

わけのわからない自粛ブームのために治療も必要としない患者まで病院にあふれて逆に医療行為を妨げている。

経済活動は停止してなんなんタウン、ホワイティ、なんばウォークなど地下街はシャッター商店街となっている。

古本業界でもブックオフが心斎橋店、難波店、京橋店など大阪市内中心部の店舗を休みにしている。

もっとも緊急事態宣言の出ている大阪府内は全店休みかというとそうではなく、喜連瓜破店や堺市内の店は開けている。

これは一種の忖度でキタやミナミは目立つから吉村の顔を立てて休まざるをえなくなっている気がする。喜連瓜破は大阪市内なんだけど田舎だから目立たないでしょうということなんだろう。

倉橋健一が澪標から「大阪人物往来」を出した。大阪生まれではなくエトランジェとして大阪を訪れたり、小説に書いている人物を紹介したわりと新しい切り口の本だ。

最初が小林秀雄で例の中原中也との女をめぐる三角関係の最中道頓堀の喧騒の中を歩んでいるときに頭にはモーツァルトが鳴り響いていたという話で、まあ衒学趣味で韜晦するのが趣味の小林らしいエピソードだ。

ただこの本は織田作やら開高健やら折口信夫やら明らかに大阪生まれの作家を取り上げすぎていて看板に偽りがある。

それにこの手のソースとしては「大阪近代文学事典」「大阪近代文学作品事典」があるんだからそれなら基づいて作ればいいのに、底の浅いセレクションになっている。また小説のネタが多すぎる。エッセイで大阪を取り上げたものはいくらでもあるのだから、例えば上司小剣をなんで取り上げていないのか不思議だ。フィクションに偏るのはいただけない。誤植の訂正もできていない。

まあそれにしても従来のゴミくず同然の大阪本とは違う切り口であるのは評価できる。