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古本屋日誌

2020-02-23 11:56:00

光人社から出たハラスの「沖縄シュガーローフの戦い」は米軍から見た凄惨な戦闘のルポで心打たれる。

沖縄戦はこれまでわれわれに15万の戦死者が出て、唯一の地上戦であり、住民に多大な損害が出たと決まり切った話をして終わっていた。

しかしそもそもアメリカが1945年にもなって、ナチスも降伏する段階で沖縄を占領する意味はよくわからない。硫黄島、ペリリュー、アンガウルと要塞化された地下の帝国陸軍の基地を落とすのは極めて困難で多大な損害が出ることはわかっていた。

那覇近郊はなだらかなスロープをが広がる田園地帯で身を隠す場所もない。帝国陸軍は地下に要塞を作り、地雷も埋め込みまた大量の火器、銃器を準備し、地の利もあって十分な演習もして待ち構えているわけで、こんな戦いは攻撃側が圧倒的に不利だ。なにせ敵が待ち構えているところにノコノコ攻め込んでいくのだから集中砲火を浴びるのは火を見るより明らかだ。

この本は那覇近郊のシューガーローフ丘陵の争奪戦を詳細に記しているが、米軍の攻撃方針もデタラメで昼間は帝国陸軍の迫撃砲弾や機関銃で身動きも取れず大損害が出たので、「夜襲をして丘を落とす、これはバンザイ突撃だ」などといい夜中に大兵力で丘を駆け上らせた。

しかし夜中は航空機からの援護もできないし、艦艇からの砲撃も暗くて不可能だ。そんな中、帝国軍が待ち構える要塞に突撃するわけだから、うまくいくわけがない。海兵隊は何とか丘の頂上部に達して、密集していたところに、帝国陸軍の迫撃砲弾の雪崩うちを浴び、大損害を被って撤退することになる。

まああれですね、米軍は勝ってしまったのでデタラメな戦争でも全てが肯定されて、愚かしい指揮官も英雄になってしまうわけで、これはこれで死んだ兵士は浮ばれませんな。夜襲の最中何度も伝令が来て「いかなる損害が出ても丘を死守せよ❗️❗️」だそうで、要するにさっさとお前は死ね❗️という命令で歴戦のマリーンもさすがに頭にきたとある。