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古本屋日誌

2020-02-16 17:42:00

光人社からハラスの「沖縄シュガーローフの戦い」が2007年に出た。その後文庫化されているのだが今回初めて入手して一読、いわく言いがたい感動を覚えた。

1945年の4月下旬、10日にわたって丘を血に染めた日米両軍の戦闘を描いたルポだ。

牛島司令官が「水際で米兵を迎え撃ってもやられるだけだ、地下に張り巡らした塹壕にこもり一人でも多くの米兵を殺す」ことを作戦の目的としたことが書いてある。そのため無駄な散発的な抵抗は一切慎み、敵を日本軍が設定した防御ラインにまで引きずり込んで一斉に攻撃する方針がとられた。

アメリカは初めはなんらの抵抗も受けずに上陸に成功し、以後も順調に進撃できたので「日本軍は戦争をする意思がないのか」と呑気なことを言っていたがたちまち阻止線に阻まれ多大な損害を出すようになった。

ここで日本軍の陣地の後方に上陸して挟み撃ちにする作戦を立てたのだが、上陸用の艦船が神風特攻隊の激しい攻撃で損傷していてこれ以上割けない事情もあったし、「とにかくこのまま戦車、機関銃、火炎放射器、そして新手の部隊を投入すれば勝てる」との方針が採用されてしまった。

そのため米軍は多大な損害を被ることになる。

まああれですね、塹壕にこもって敵兵を殺すことのみを目的に作戦を展開するというのは当時の彼我の力関係から見たら極めて合理的な作戦ですよね。